● これが英語の発想だ !
日本語と英語の発想の違いを汽車にたとえて説明しよう。
英語の発想では、主 体(主語)と情緒的な意思は機関車であり、行為や状態を表す部分は客車だ。
つまり、英語では、機関車だけでその主体と情緒的な意思を宣言 してしまい、客観的な行為や状態を表す客車部分は機関車と切り離されている。これが英語の発想だ。
一方日本語の発想では、機関車そのも のが分離されていて、先頭の機関車は主体(主語)で、情緒や意思を表す部分は最後部におかれる。いわば二重連の機関車が引っ張っているようなものだ。
したがって日本語では、最後まで聞かなければ、「〜しなければならない」とか「〜はしてはいけない」といったことはわからないことになる。また、動詞と目的 語の語順も異なる。
[英語の発想]
[機関車] [客車]
主体 +情緒的な意思 + 行為
You must wash your hands
(あなたは〜しなればなら ない) (手を洗う)
[日本語の発想]
[機関車] [客車] [機関車]
主体 + 行為 + 情緒的な意思
あなたは 手を洗わ なけれねばならない
(You ) (your hands wash) must
英語の発想では、機関車の部分に主語と意思、情緒、時などを表すフレーズがきて、これによって次 に連結される客車。つまり動詞フレーズを意味的に限定してしまう。
この機関車の部分(日本語における主語と情緒的な意思を宣言する意味 ある単位)を「ファンクションフレーズ」、それに続く客車の部分を「動詞フレーズ」と私は呼んでいる。
電子出版本 「ムリなく身につくイメトレ英語学習法」中嶋太一郎著より
2003年3月20日初版発行 中嶋太一郎 日本実業出版社刊を改訂